イマジナクトラボ

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ソーシャルリスニングから広告まで データ分析の達人が語るこれからのデジタルマーケティング




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泉 浩人氏 プロフィール
泉 浩人 株式会社ルグラン 代表取締役 共同CEO
2002年よりオーバーチュア(当時)の日本進出に参画。同社取締役サーチマーケティング戦略本部長として、大手クライアントや広告代理店に対する検索連動型広告の活用提案・コンサルテーションや、審査ガイドラインの策定に携わる傍ら、広告主に対する教育プログラム『サーチマーケティングカレッジ』を主宰。2006年に株式会社ルグランを設立。国内外のクライアントに対し、検索エンジンマーケティングをはじめとするデジタルマーケティング領域に特化したコンサルティングサービスを提供。「検索かソーシャルか」といった二元論的な発想ではなく、クライアントに対しては、検索を最大限に活用するためのメディアニュートラルな施策を提案する一方、アクセス解析やソーシャルリスニングなど、データに基づくカスタマーインサイトの理解にも力を注ぐ。
著書に「SEM成功の法則」(ソーテック社刊)、「クリック!指先が引き寄せるメガチャンス」(監訳・イーストプレス刊)など。慶應義塾大学経済学部卒。米国ジョージタウン大学経営大学院修士課程(MBA)修了。趣味は空手と歌舞伎鑑賞。

花崎 章 プロフィール
花崎 章
株式会社大和広告 代表取締役
広島県生まれ。中央大学商学部卒。大学卒業後、広告会社営業、メーカー広告宣伝担当を経て、2002年から現職。社長業を務めるかたわら2007年に社会人大学院デジタルハリウッド大学院に入学。主にデジタルテクノロジーとマーケティングに関する研究に参画し、オフラインマーケティングの経験と新たに獲得したオンラインマーケティングの知見と人脈を生かした幅広い活動を展開している。その他コーチング、アクションラーニング、NLPなど、個人と組織内の効果的なコミュニケーションや学習に関する研究も行い、コラボレーションツールを活用した自社ビジネスへの応用を実践中。デジタルコンテンツマネジメント(DCM)修士。LABプロファイル® 認定コンサルタント&トレーナー。

SESロンドンで語られていたサーチマーケターに対してのメッセージ

株式会社ルグラン共同CEO 泉 浩人氏花崎 昨日は勉強会から懇親会までお付き合いいただき、ありがとうございました。
本日もよろしくおねがいします。
福山のオーディエンスはいかがでしたか?

 そうですね、みなさん結構ソーシャル活用を実践していらっしゃると思いました。そういう意味では予想以上にフェイスブックも浸透しているんだなと。

 日本って割とビジネスとプライベートのハイブリット型で使っている人が多いという意味で、ビジネスパーソンがオーディエンスだというのもあるのかなと思いました。
あと、「ソーシャルリスニング」っていうこのテーマに、わざわざ手をあげてお越しになるというのは。

 そういう意味では感度が高い方は多かったですよね。

 まずは、先日開催されたロンドンのSESですね。泉さんは実際に現地で参加なさったということですので、こちらのお話からお聞きしたいと思います。泉さんご自身、SESロンドンは今回が初めてですか?

 ロンドンは初めてですね。ほとんどサンフランシスコです。

 どうですか?実際に行ってみて、英国と米国の取り巻く環境の違いからくるSESの空気の違いなど、何か感じられたことはありましたか?

 そうですね。日本とアメリカはちょっと似ていて、全体のマーケットがあって、大体検索がネットマーケティング費用全体に対して40~45%くらい占めているんです。それに対して、イギリスは6割。これは昔から高い。くわえて、イギリスは広告費全体に占めるネットの割合が高いんですよね。日本だとネットがまだ一割強ぐらいなんですけど、イギリスがテレビ広告とネット広告の規模が大体同じくらい。統計を取るタイミングによっては、若干ですけど、テレビを抜くこともあって、去年の上半期は、ネットがテレビを抜いたりしている。

イギリスの広告費は日本の大体3分の1の2兆円程度。それに対してネットの広告市場はほぼ日本と同じ。つまり、全体に占めるネットの比率は非常に高い。そして、ネットの中で検索の占める地位が高い。ここは日本ともアメリカとも違うイギリスの特徴的な環境かと思うんですよね。我々もそういう中でSESってどういうメッセージを出すのかなって、非常に興味深いということで今回行ったんです。
まず特徴的だったのは、検索エンジンマーケターに対してのメッセージですかね。基本のプログラムの構成やセッションの組み立て方っていうのは、デジタルマーケティング全体のストラテジーをカバーしていて、そんなに変わらないんですよ。

ただ、個々のセッションでは、例えばディスプレイの話の場合、「今までサーチをやってきたあなたたちに向けたディスプレイの話」という点が強調されている印象でした。ソーシャルの場合もそう。「検索エンジンマーケター向けのソーシャルの話」っていうメッセージの出し方ですね。

 ソーシャルも結構セッションあるんですか?

 そうですね。

 事前に報告ブログを拝見させていただいていて、来たるべきRTB時代のディスプレイ広告において、もともとサーチマーケターが持ってる分析スキルと言うのが役に立つというお話があったと思うんですけど。
そのあたりで何か具体的なお話はありましたか?

 そうですね、今回「ディスプレイ」と言っているコトバの意味としては、RTBによるオーディエンスターゲティングやリターゲティングのほか、広く言うとフェイスブック広告もディスプレイ広告の一つとして捉えられていました。これらに、まず共通するキモは、ターゲティングの設定ですよね。

検索の場合はキーワードの選定作業を通じてオーディエンスのターゲティングをしてきた訳ですが、一方、ディスプレイの場合は直接的にこういう属性の人、たとえば「女性の人、何歳から何歳、どこに住んでて・・・」みたいなやり方でターゲットしていく。このようにターゲットのやり方は違うんですけど、個人をターゲットして効果を高めていくというのは非常に似ている。
従来のいわゆるバナー広告は「ターゲットに合いそうな枠を買う」といったように、そこまで細かいターゲティングではないのに対して、オーディエンスターゲティングやフェイスブック広告では、一つ一つのインプレッションに対して、その向こう側にリアルに現れるターゲットを狙って出していく。そこがまず検索と考え方が似ている。

あと、やっぱり価格がオークションで決まっていくというところも似ていますよね。これについては、おそらく検索以上に多変量の解析が求められるのは確実で、結局そこからターゲットと価格とクリエイティブの3つが掛け算でものすごいバリエーションになっていくと。その中で費用対効果を常に競わせながら、一番いいものを出していく。実はそれは昔からあるディスプレイ広告ではなくて、サーチマーケターがこれまで培ってきた手法や考え方が非常に活きる。なので「ディスプレイなんだけど、それを管理する考え方は検索にすごく似ています」といういい方がされていました。

 今まで刈り取りに近いところを重視していたサーチマーケターとしては、分析のやり方としてのスキルは活かせるといいながらも、消費行動ファネルに照らした時に異なる役割の広告に対して、より柔軟な分析の視点が求められてくるという面はあるかもしれませんね。

 そこが逆に言うとメッセージとしては君たちのチャレンジっていう感じですよね。「分析手法は君たちの考えで行けるよ」と。分析向きだと。君たちが考えなきゃいけないのはそこでダイレクトレスポンスばっかり考えてはいけませんよと。サーチキャンペーンとディスプレイとを並べてCPAどっちがいいんだってやると、間違いなくサーチの方が高い。だからディスプレイはだめなんだと考えやすい。

そこは、おっしゃる通りファネルの中での位置づけが違うと。この点は昨日ちょっとお話しさせていただきましたけど、やっぱりこう検索が枯れていってしまうトレンドのなかでより重要になってきています。
特にブランド名検索っていうのは来れば美味しいわけですよ。ただ、現状でいえば、規模の大小はあっても、どんなにブランドの確立した企業であってもやっぱり放っておけば、そのブランド名で検索する人の数は、短期的には有限ですよね。

それをどう増やすかというのは、より多くの人にそのブランドに興味を持ってもらって検索をさせるかっていうことが必要になる。「そのためのディスプレイなんだ、という点を考慮に入れないと、見かけ上は非常に効果が悪く見えてしまいますよ」っていうことは言われてましたね。