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ループス岡村健右氏が語る 人を動かすゲーミフィケーションの基本

ますます広がるゲーミフィケーション

花崎 イマジナクトラボでは、昨日見て頂いたようなリアルのセミナー、勉強会をちょうど2011年の1月から始めていて、今年もほぼ毎月のペースでやってるんです。私達としてはより多くのマーケターの方に継続して参加し、学びつづけてほしい。さらにいえば座学で学んだことを実践で活かしてもらいたいと思っています。そういったゴールに向けてゲーミフィケーションがいろいろ適用できるんではないかと。どこまで実現できるかどうかは別として、例えば参加回数だとか、フェイスブックページの投稿に対するいいね!やコメント、情報のシェア、グループでの発言とか。そういったものを数値化、定量化してマーケッターとしての経験値として見える化していくことができないかなぁということ。学習系の事例って結構あるとお聞きしましたけど、そういう事例ありますか?マーケティング領域じゃなくてもいいんですけど。

岡村 そうですね。まだそこまでやってるところはないかもしれません。いずれにしても参加者のキズナを醸成するステップとしてゲーミフィケーション的な要素を盛り込んで仕組みを設計してあげる感じでしょうね。

花崎 ありがとうございます。
ゲーミフィケーションって、これからいろんなところに適用されてくると思うんですけど、「今後こういう形で進化していくんじゃないか」みたいなご見解をお持ちでしたら、教えてください。

岡村 そうですね。海外、特にアメリカの場合はもう2015年までに70%くらいの会社がゲーミフィケーションの仕組みを導入するといった予測が立てられています。日本でもおそらくマーケティングのみならず、社内でも使っていこうという流れが加速してくるのではないかと考えています。
日本はもともとゲーム文化のある国。ゲームカルチャーって日本がうちたててどんどん世界に広げていった歴史がありますね。ファミコンもそうですし、プレイステーションも全世界に広がっていったというところがあるので、まあ日本人の得意なところだと思うんです。その意味からもゲーミフィケーションをよりうまく使えるのは日本なんじゃないかというのは感じています。それこそ、AKBは本当にゲーミフィケーションの要素を使いまくって、結果これだけCDが売れていない時代にあれだけ売っています。

花崎 そうですね。1枚あればいいものを複数買ってしまうというのは、完全に行動が強化されていますよね。買わざるを得ない状況に。

岡村 まさにゲーミフィケーションを徹底的にしているのがAKBや、ソーシャルゲームなんですよね。で、日本はこの領域で主導的な立場にたてる可能性を秘めていると。海外でそんなやり方が編み出されたという話はあまり聞かないし、月10万、20万ゲームに使うというところも海外にはない。

花崎 ないんですね。

岡村 そうするとまあ日本が一番うまく使えるんじゃないかと。

花崎 岡村さんのご活躍の場がこれからますます広がってくる感じですね。世界に冠たる事例をぜひ楽しみにしています。
最後に岡村さんの今後の活動についての抱負といいますか、こうしていきたいなというところがあれば、お聞かせいただけますか?

岡村 そうですね。特にゲーミフィケーションのところは、まだあまり定義というところがなされていないところなので、報酬有/無し、貨幣価値有/無しみたいなところも含めて啓蒙していきたいなと。何か「とにかくバッジをつければゲーミフィケーション」とか、「金銭的なインセンティブを組み込んだキャンペーンをはりましょう」みたいなことではなく。私やゆめみの深田さんは、継続して、付き合っていけるところにゲーミフィケーションという仕組みをとりいいれようとアプローチしているので、それをしっかり啓蒙していきたいですね。そしてゲーミフィケーションというキーワードがバズワードにならないように。

株式会社ループスコミュニケーションズ 岡村 健右氏/株式会社大和広告 代表取締役 花崎 章花崎 ほんと今後のご活躍をまた楽しみにしています。また機会があったらぜひ福山にお越しくださいね。
今日はどうもありがとうございました。

岡村 ありがとうございました。