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熊坂仁美氏がコンテンツマーケティングにも重要な動画について語る!なぜ今企業が動画をやるべきなのか?




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熊坂 仁美 氏 プロフィール

熊坂 仁美
株式会社ソーシャルメディア研究所 代表取締役
ビデオジャーナリスト
慶應義塾大学文学部卒業。インタビューライターをしていた2010年、ソーシャルメディアの研究を開始、Facebookの先進性に注目し、日本初のFacebookビジネス書『Facebookをビジネスに使う本』を出版、ベストセラーとなる。
ほか著書に『Facebookを集客に使う本』(ダイヤモンド社)、共著に『Pinterestビジネス講座』(翔泳社)がある。
日本経済新聞、朝日新聞、NHK、『ワールドビジネスサテライト』等、メディア取材、出演多数。
現在は、「ビデオジャーナリスト」として動画撮影と編集による新たなコンテンツ制作の活動も行っている。

花崎 章 プロフィール

花崎 章
株式会社大和広告 代表取締役
広島県生まれ。中央大学商学部卒。大学卒業後、広告会社営業、メーカー広告宣伝担当を経て、2002年から現職。社長業を務めるかたわら2007年に社会人大学院デジタルハリウッド大学院に入学。主にデジタルテクノロジーとマーケティングに関する研究に参画し、オフラインマーケティングの経験と新たに獲得したオンラインマーケティングの知見と人脈を生かした幅広い活動を展開している。その他コーチング、アクションラーニング、NLPなど、個人と組織内の効果的なコミュニケーションや学習に関する研究も行い、コラボレーションツールを活用した自社ビジネスへの応用を実践中。デジタルコンテンツマネジメント(DCM)修士。LABプロファイル® 認定コンサルタント&トレーナー。

熊坂さんが動画に注目する背景

花崎 熊坂さん今回もよろしくお願い致します。

熊坂 よろしくお願いします。

花崎 3年連続の福山。1年目がFacebook、Google+がちょうど出てきた時でしたよね。

熊坂 2年前。2011年ですね。

花崎 2年目は画像キュレーション系のお話でPinterestなどのお話をしていただいて、今回は動画。どんどんコンテンツがリッチに。

熊坂 わかりやすく変わっていきますね。

花崎 環境の変化が激しいですから、興味の対象が変わるのも自然なことなのかなと思います。今年は3月に熊坂さんとSMXでご一緒させていただいて、シリコンバレーで1週間ばかりしごいていただきましたけど、あの時は私の記憶だとGoogleの動向に非常に注目されていたけど、まだ動画はそこまで・・・。

熊坂 まだ動画ではなかったんですよ。
あの時はGoogleがとくに注目されていたんですよね。なぜかと言うとエリック・シュミットからラリー・ペイジにCEOが変わって、アルゴリズムを含めさまざまな面で大きな変更があったんです。SMXはご存知の通り、デジタルマーケティングのカンファレンスですから、中心はGoogleなんですよね。

花崎 特にサーチ。

熊坂 サーチ系の人たちも大騒ぎしていた時で、私もすごく興味を持っていたんです。例えばGoogle+のハングアウトだとか、あるいはGoogleのオーサーシップだとか、あとアルゴリズムの変更とか。それはもうトピックには事欠かないっていうのが3月のSMXだったんです。で、その時仕入れたネタとして、Googleハングアウトがあったわけですよ。ハングアウトはGoogle+が出来たときからあったんですけど、Googleハングアウトオンエアという、ライブ配信機能が手軽に利用できるようになったというのが新たな変更だったんですね。それからGoogle+に詳しい人たちが、ライブ配信をハングアウトでどんどんやり始めて、いろんな方と場所関係なくディスカッションを無料で始めて、それをそのままライブ配信し、なおかつそれをYouTubeに保存するというような流れをみんな面白がってやっていたんです。「これはいい!」と思って私も始めたんです。

花崎 なるほど。そういう経緯でしたか。

熊坂 実際にハングアウトオンエアを始めたのはSMXから2カ月経った5月でした。ピアレスゆかりさんというカナダの方と京都在住の宮崎実子さんというソーシャルに詳しい女性をお呼びして、おしゃべり的な感じで「Googleハングアウトオンエアやってるよ!」という感じでやったんですよ。そうしたら思いのほかすごく反響があったんです。あんな長いものを見る人はそんなにいないんじゃないかとも思っていたんですけど、ライブ視聴者はもちろん、その後YouTubeにアーカイブされた動画のほうの視聴数も、1000くらいいったんですよ。

花崎 すごいですね。動画の場合って、どうしても尺があるぶん「視聴する」というハードルを越えるのが大変かなと個人的に思っていて。初回でそれだけの人を集めたっていうのは、手応えを感じますね。

熊坂 手応えを感じました。そしてこんな楽なことはないな、とも。普通、撮影っていえば、いろいろな機材が必要なわけですけど、パソコン1台あればYouTubeのコンテンツも作れてしまうということになるなと。しかも編集も不要。ということで、これはいいと思って人をお呼びして何度かやってみたんです。

花崎 私もその女性3人のライブを見た時、地方でビジネスを展開する人たちに対する可能性を感じました。実際に我々も地方でビジネスをしていて、今回のように熊坂さんをお呼びしたりして対談やセミナーを企画してコンテンツにまとめていくということはやってみましたけど、これがあれば、今いる場所というのを問わずにさまざまな対話が出来て、それを簡単にコンテンツにすることができる。さらにそれらのコンテンツは自動的にアーカイブとして蓄積されていく。

熊坂 そうなんですよ。これが非常に面白い。今まで6回やったんですけど、よくよく考えてみたら、私はその時東京にいたんですけど、東京の人はほとんどいなかったんですね。

花崎 そうですか。

熊坂 カナダとか、ニューヨークだとか、あるいはシリコンバレーだとか。なぜか日本でも東京の人はいない、みたいな感じで。要は、まずテーマがあってこの人の話を聞きたいと思ったら、場所関係なくその人の話を聞くことができる。変な話、人のコンテンツを自分のコンテンツにできるみたいな部分もありますし、逆に出ていただいている方にもメリットがある。Win−Winのコンテンツだなと思います。

花崎 動画配信にもさまざまなオプションが増えてきてますよね。気軽に配信できる一方で、今回みたいに「せっかく熊坂さんにこうやって福山にお越しいただいた」ということで、こういう場を設定して、高品質な動画を作るといったような・・・。

熊坂 そうなんですよ。ハングアウトは手軽なんですけど、どうしてもウェブカムを使うものですから、画質は良くない。しかもこんな風に2つカメラを使ってみたいなこともできないし、どうしても絵づらが単調に冗長になってしまうといったデメリットもあるんです。「手軽にできる」という意味では一つのオプションができたなっていうことですね。おっしゃる通り動画コンテンツって一言で言ってもいろんなパターンがありますよね。こういった対談もそうですし、どこかにいってリポートするとか、あるいは最近私がやっているビデオブログとか。自分でカメラを設定して、撮って、喋って、編集して・・・。ぜーんぶ一人でやるみたいな、「ひとりプロダクション」的なことも今流行ってきています。

花崎 さっきもやってましたね。

熊坂 そうなんです。今手軽に撮れるカメラがメーカー各社からいろいろ出てきているんです。例えば「自分撮り」は今までのカメラでは至難のワザだったんです。顔が大きく映ったりして。話題のGoProなんかもそうですけども、これ(Canon iVIS mini)も広角に撮れるんですよ。だから被写体が近くても、顔だけじゃなく今どこにいるのか判るように背景まで映してくれるので雰囲気が作りやすい。画質も良いし、ビデオブログには十分な非常にいい音がとれるんです。このように3万円以下で買えてしまう手軽で高性能なカメラっていうのがどんどん出てきているという背景もありますね。

花崎 なるほど。

熊坂 そしてモバイル。ご存知のとおりiPhoneも5Sになって、スローモーション撮影などカメラの機能、性能がかなりアップしてきました。他方で「自分で撮る」というよりも「動画を視聴する」ツールとしてモバイルが非常に伸びてきているといった背景もあります。

花崎 手軽な機材が増えてきて、いつでもどこでも動画を撮れる、視聴できる、という環境が整ってきた。熊坂さんのところもいつの間にかたくさんの機材が(笑)。

熊坂 そうでもないですよ。今3つですね。このCANONのiVISとSONYのNEX、それからGoPro。この3つを使い分けながらやってますね。